鳥は色のついた声で唄う。
僕は譜面と化した電線から聴こえる奏でに、人よりも少し遅れて春を見つけた。どうしてこんな春雨の降りそうな空に向けて唄う事が出来るのだろう。きっとそのまま雨が降り出しても、最初に虹を見つけるのは彼らなのだろうな。今はそれが羨ましい。
鳴くことを許されるのは素敵だと思った。