2005-04-01から1ヶ月間の記事一覧

春雷から逃げるように走った。 咽が渇いたからと焼酎ロック。バーボンロック。弱音を吐いて烏龍茶。いったい何杯目で飛んでいったのだろう。記憶はレッドアイの存在意義を語ったところまで。どうしようもない箇所で途切れているから、目覚めたこの場所がどこ…

「久し振り」と弾む君の声を聞いて、本当に会って良かったと思える。 きっと八年という月日が流れたのは嘘なのかもしれない。ひとつひとつ君の仕草が僕のイメージと重なって、不意に「変わらないなあ」と笑ってしまう。それはお互い様で、僕らはそれそれと指…

君へと伝染する欠伸が愛おしくて、笑った。 短い春陽。吐息はまだ白さを覚えていながら、時々、この街はそんなふうに彩ることがある。花や草木は彩ることをまだ思い出していないから、代わりに鳥や僕らが欠伸をするしかない。 春が来るずっと前から暁を覚え…

鳥は色のついた声で唄う。 僕は譜面と化した電線から聴こえる奏でに、人よりも少し遅れて春を見つけた。どうしてこんな春雨の降りそうな空に向けて唄う事が出来るのだろう。きっとそのまま雨が降り出しても、最初に虹を見つけるのは彼らなのだろうな。今はそ…