体温を三十九度に設定してサボタージュ
次の嘘は考えてあるの?と笑う声の方へ腕を伸ばす。届かなかった分を君が縮めて、そして僕は寝具の温もりからやっと離れる事が出来た。冬は好きだけれど寒いのは苦手なんだ。まるで犬と猫との掛け合わせのようだと君は笑った。
そういえば、いつから雪だけでは心は踊らなくなったのだろう。
子供の頃はそれだけで確かに高揚していたはずなのに。僕はたまらず次の嘘を考え始めたが口にする事は出来なかった。