窓を叩く雨のリズムに口笛を奏でる。
朝から蛍光灯に照らされて過ごす休日。スロウ再生ってこんな感じ?と訊いてくる君に笑う。それならば巻戻しのボタンもあれば良いのに。まるで子供の発想だとまた声を上げた。
わずかに届く薄暗い陽を拾いながら、方々に置き忘れた雨具たちの事を思う。だけど照る坊主はぶら下げない。色んな事を諦めるにはちょうど良い雨だった。僕の口笛、聴こえていますか?