浮かぶ月が優しく輝いていた、一年前の今日。
本当にそんな理由で「優月」と君に名付けた。だけれど、いつか色んな知識をつけた君に「なんか、後付けっぽい」と言われそうな由来だから、そのまま伝えようか迷っている。いつだって真実は懐疑の対象になるのだから。そんなふうに疑われてしまったら、「どこでそんな言葉を、」なんて僕は狼狽えるしかないのだろうな。


十分。あと十分で、僕らは互いに泣きながら出逢う。
ほんの少しだけ、僕のほうが大袈裟だったという話もあるみたいだけれどね。