それぞれの都合を優先させて、初めて君の命日を一人で過ごした。
昔のように生きられなくなってしまったことを「必然」で片付けたくはないけれど、たぶんそういうことなのだと思う。被害妄想だらけの年齢が過ぎてしまえば、いつまでも好戦的な態度で悲しんではいられない。あの頃の僕らは君を思い出して、君の好きだった唄を口ずさんで、自分自身の為にクソッたれと笑った。そうやって時間の経過を待っていた。待つことは楽なのだ。すべてを相手のせいに出来るから。
それでも僕は、正論で生きるより感情論で喚いていたい。今日の声がカラカラになるまで、いつまでも騒いでいたかった。